爪水虫

足の水虫はつらい。
大切な人にうつすのは、もっとつらい。

ネイルのお手入れと健康コラムCOLUMN

“ガサガサ”かかとの原因とセルフケア

冬になると、かかとがカチカチ・ガサガサになりストッキングがひっかかり、頻繁に伝線するという方も多いのではないでしょうか。
かかとが硬くなる理由には、冬場の乾燥や加齢によるもののほかに、白癬菌という水虫の菌が原因となっていることもあるのです。原因によって改善に向けてのケアが異なってきますので、まずは原因の特定が大切といえます。

乾燥によるもの

冬場の乾燥で肌が全般的にカサカサすることは、毎年、実感されている方も多いことでしょう。特に皮膚が分厚いかかとはカサカサを通り越して、ガサガサ・ゴワゴワに! 悪化すると、ひび割れを起こし、痛みを伴って歩行に支障がでることもあります。
お手入れ方法としては、顔の日常的な手入れなどと同様で、まず乾燥を防ぐことが重要です。入浴後、皮膚が水分を含み柔らかくなっている状態は、化粧水や乳液・クリームの成分が浸透しやすくお手入れには絶好のチャンスである一方で、何もしないと皮膚から水分があっという間に失われてしまうタイミングでもあります。皮膚の水分が失われる前に、まず保湿クリームなどでしっかりと保湿を行いましょう。乾燥がひどい場合には、市販のかかと用パックを用いたり、クリームを塗った足をビニールで覆っておくと良いともいわれています。また室内であっても素足で過ごすことは避け、乾燥を防ぎましょう。

加齢によるもの

年齢と共に皮膚の新陳代謝が衰え、角質が剥がれ落ちにくくなり、角質層が分厚くなります。特に体を支え、歩くことによる外部の刺激から足を守っている足の裏、特にかかとの部分は、年齢を重ねるにつれて皮膚が硬くなりやすい傾向にあります。また加齢によって、皮膚に存在する保湿成分(セラミド)は減っていく傾向にあり、皮膚自体が乾燥しやすくなってきます。
これらのことが複合的に重なり、かかとが硬く、ガサガサ・ゴワゴワになってしまいます。
ケアの方法としては、保湿のお手入れをしたり、角質をやわらかくする尿素入りクリームを使用することが有効です。長年の歩き方の「くせ」によって負担がかかり、部分的に硬くなってしまうこともありますので、歩き方の矯正が有効なこともあります。

水虫(白癬菌感染)によるもの

かかとがガサガサで、クリームを塗ったり、かかと用のパックを使用したりと、どんなに一生懸命ケアをしても再発する場合には、水虫にかかっている可能性があります。
かかとがガサガサに乾燥し、皮膚が分厚くなるといった特徴を持つこの水虫を「角質増殖型水虫」といいます。角質増殖型の水虫の場合、放っておくと悪化するだけでなく、自宅では素足で歩いたり、足ふきマットで家族などの生活を共にする人にうつしてしまったり、スポーツクラブのような素足になる場所で感染を拡大してしまったりすることもあります。特に冬場はカサカサした皮膚に付着した菌が剥がれ落ち、あちらこちらに散らばりやすいので、要注意です。
自己診断をすることは難しく、また市販の塗り薬では治療することができません。

ケアをすることは大切ですが、ケアのしすぎによる皮膚の防御反応によって角質がぶあつくなってしまうこともありますので、くれぐれもケアのしすぎには気を付けましょう。
いずれにしても素人判断による原因の特定は難しいといえます。誤った判断によって、間違った対処を行うことで治らないだけではなく、逆に悪化させてしまう例もあります。いずれも症状の改善には早期の対応が要となりますので、まずは皮膚症状のプロである皮膚科できちんと診断をしてもらいましょう。

ストッキングが爪にひっかかって伝線してしまう場合には爪の水虫の可能性が!

肌だけでなく、冬場は爪も乾燥しがちです。乾燥によって、爪が折れやすくなったり二枚爪になったりすることもあります。そのまま放置しておくと、爪にひっかかりストッキングがすぐに伝線…。

そうならないために、まずは乾燥を予防しましょう。乾燥を防ぐためには、爪のケア専用のオイルやクリームを爪や爪の付け根(甘皮の部分)によく塗り込むことが有効です。また乾燥を促進させるアセトン入りのネイルリムーバーや、手の場合には食器用の洗剤などの使用を控えることも重要です。割れた爪はそのままにせず、断面をきれいに整えてさらなる亀裂を防ぎましょう。

しかしきちんとケアをしても、爪がボロボロと崩れてくるなどの症状がみられる場合には、注意が必要。爪の水虫(爪白癬)にかかっている場合があります。思い当たる節のある方は、まずは皮膚科を受診して、検査をしましょう。